田中雅美設計建築事務所

Our Vision

常に変化する社会のニーズをとらえ、
設計の基本を踏まえて、
技術の幅を広げ、
どんな課題にも果敢にチャレンジする、
技術者集団でありたい。

Our Values

01総合力

当社は、基本計画、基本・詳細設計、現場監理、完成後のアフターフォロー、既存建築物の耐震診断など技術の幅を広げて総合的に対応します。

また当社は、建築・設備・構造に精通しており、建物のステージに応じてお客様に安心して頂ける解決策を提示いたします。

02新たな場を

    

豊富な実績・経験をもとに、教育施設、商業施設、宿泊施設、流通・生産施設、住宅・集合住宅など、新築の建物の設計・監理を行っています。

お客様に安心して任せていただけるよう、プロジェクトに合わせて最適なチームを編成し、建物のステージに応じて一貫したサービスを提供します。

03建物を視る

     

当社は、劣化調査・耐震調査・12条点検など各種調査・点検業務を行っています。技術の幅を拡げて総合的に対応し技術者が建物の現状を把握し問題を突き止め最適な改善策を提案します。

04建物の再生

    

現在の日本においての建築構造物は、スクラップアンドビルドの発想ではなく大切な現有資産として有効活用することが求められています。各種調査に基づき、最適な改修方法をプロジェクトに合わせてチームを編成し、公共施設・住居などの改修設計・監理を行っています。

05ライフサイクル
プランニング

既存建物を診断し将来のための維持管理計画・中長期計画を立案します。

一般的に保全計画は5年毎の見直しが推奨されています。

定期的に建物の保全計画の見直しを行うことにより、過剰な投資・予算を抑えることが出来ます。

主に大規模な事務所ビルやマンション・公共施設などを対象に業務を実施しています。

個人住宅など小規模な物件に対しても利用価値は高いと考えます。

Our Roots

MTAAのルーツとは

田中雅美が1981年の初秋に北欧フィンランドのある建築事務所の門をたたいたときから始まります。

ある建築事務所とは20世紀近代建築の巨匠アルヴァ・アアルトの高弟であり、アアルト最晩年の記念碑的作品フィンランディアホールの担当建築家として著名なカルロ・レッパネンであります。

当時カルロ・レッパネン建築事務所は、ヘルシンキ中央に位置する大規模商業ビルやヘルシンキ市中央図書館などの設計を受託して、10人強のスタッフで精力的に業務を実施していました。

また北欧特有の長い夏休暇を利用して3度に渡り北欧から南欧までの建築や民家、風景を見てまわりました。

このような1981年から1986年に帰国するまでの5年間の体験が、MTAAのルーツになっています。この5年間の経験によって体得できたものとは、フィンランドのデザインや建築文化の底に流れる基本理念のようなものでそれは要約すると以下のようなものであると考えます。

①建築やデザインは人々の生活とともにある最も身近な存在である。

②機能性とデザインは表裏の関係にある。

③設計者は美しさを求めると同時に厳格な実務者でなくてはならない。

これら3点はどれも常識的で当然のことのように思われますが、日本の建築家像が華やかなスター性や斬新なデザイン性に象徴される土壌とは異なっており、デザインや建築が人々の生活の下支えをするという考え方だといえそうです。

田中は1986年の帰国後、MTAAの前身となる設計事務所を設立し建築設計の仕事を始め今日に至りますが、現在でもフィンランド人の建築家やデザイナーと親交を持ち、フィンランドと日本の文化的な架け橋である(社)日本フィンランド協会の監事も務めています。

フィンランディアホール

フィンランディアホール

建築家カルロ・レッパネン

建築家カルロ・レッパネン

ヘルシンキ市中央図書館

ヘルシンキ市中央図書館

北欧から南欧までの建築や民家

北欧から南欧までの建築や民家

人々の生活とともに

人々の生活とともに

機能性とデザインの関係

機能性とデザインの関係

MTAAのTrunk(幹)

一本の苗木が大樹に生長するためには、肥沃な土壌にしっかりと根を生やし太い 幹を育てていかなくてはなりません。MTAAの活動を一本の樹木にたとえるならば社会経済の中で求められるさまざまな業務は異なった部位の枝葉で行われているようです。 それぞれの部位は異なっていても、どれも建築を取り巻く広い社会経済の中で求められているものです。社会の求めるニーズはどれも具体的で専門的な知識が必要とされます。 ところで現代日本社会を見わたせば私たちの人工環境は成熟しており、新しいものをつくりストックを増大させていく社会から、既に手にしたストックをいかにうまく生かしていくかという社会になり つつあるように思えます。このような成熟社会の中で建築家の役割も多様化し、新しいデザインや建築を提供するばかりでなく既に構築された社会の基盤を下支えしていくような需要が生 まれているのも事実でありましょう。

MTAAのTrunk(幹

MTAAの業務を見ても新築建物の設計のほかに既存建物の調査や診断、保全のための中長期計画の立案や改修工事 の設計などが求められてきています。また、コンビニエンスストアーに象徴される「情報と物流の拠点」が私たち の生活の中心となりつつあり、それにともなって商品とディスプレー、建物が渾然一体となったロードサイドショ ップが膨大につくられています。これらはその成立過程が従来の建築とは異なり私たちのつくりあげた社会基盤の 上をCF(コマーシャルフィルム)のように繰り返し現れ、商品イメージを構築していきます。

このように現代社会では建築を取り巻く業務は多様でありそれぞれが際立った特長をそなえ専業化や分業化が進ん でいます。先端的な技術や経験が必要とされる場合も多くそれぞれにあったソフトウェアーが必要と考えられます。

それでは、MTAAの幹とは何でしょうか?模式図からもわかるとおり、細分化され多様に専門化した業務を束ねる 幹をなす部分と考えることができます。どんなに枝葉が繁茂してもそれぞれに脈絡やネットワークがなければ、こ れらを支え深めることはできません。繁茂した枝葉を取りまとめ整理し道筋を見つけ深めるには、これらを束ねて いる太い幹が必要であることは言うに及びません。いわば建築の成り立ちや価値を理解し解析していくハードウェ アーと考えることもできます。この部位を太く育てていくとは、「建築を知っていくこと」「社会を知っていくこ と」に他なりません。これは、「社会と人間」、「人と建築」が総合的に関係しあう設計活動を通して一つ一つ時 間をかけて理解を深め養っていくしかありません。

一方現代社会は技術革新と情報化が進んだ社会であり、新しい人材や先端的な研究が求められています。 このためには大学との連携が有効と考えられます。田中は平成5年から複数の大学で非常勤講師として教鞭をとり 若い人材の教育にも関わってきました。これらの経験も幹を育てることに貢献していると考えています。 建築を取り巻く社会は多様で実践的なソフトウェアーが数多く求められていますが、これらを運用するためには、 それらを機能させる強固なハードウェアーが必要なのです。設計活動や教育活動は私たちMTAAの建築的な潜在能 力を鍛え、あらゆる建築的な問題に対応できる基礎的な体力を身につけるものと考えられるのです。

田中 雅美